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『まれびとたちの沖縄』(小学館101新書)与那原 恵(よなはら・けい)著

  • posted by: uro
  • date: 2010/11/02 PM11:57 (火)

『まれびとたちの沖縄 (小学館101新書)』与那原 恵

 ”まれびと”は、キレイめに言えば”客人(まろうど)”、キツク言えば”よそもの”か。私も初めて沖縄を訪れたとき、”まれびと気分”を味わった。お年寄りの話す琉球言葉(ウチナーグチ)がさっぱりわからなかったことを思い出す。
 本書は、沖縄がもともと日本のモノでも、アメリカのモノでもなく、沖縄人自身のモノだったことをあらためて気づかせてくれる。
 日本が室町時代初期の頃、沖縄は琉球王朝のもとで最盛期を迎えようとしていた。その頃の琉球は、中国(明朝)、朝鮮、日本の東アジア圏と東南アジア諸地域とを結ぶ交易センターとして機能し、中継貿易国として栄えた。現在、領有権を巡って日中間でもめている”尖閣諸島(中国名・釣魚島)”は、中世の船乗りにとっては中国と琉球の大動脈だった福建~那覇ルートの重要な目印だったろう。おかしくなるのは日本が力づくで琉球世界を併合してからだ。「薩摩侵攻」や「琉球処分」以後の、日本側からだけ見た押しつけの世界観では沖縄の歴史も文化も見えてこない。
 本書は歴史本ではない。が、読み終わると沖縄が歩んできた道がよくわかる。著者のご両親は沖縄人だがご自身は東京生まれだそうだ。しかし自分のルーツであり、両親の生まれ育った沖縄を心から愛しているんだなあ、と感じた。それは、くだらないナショナリズムとは別物だ。ちなみに、著者は女性。

歴史とは歴史はたんなる昔の出来事ではない。現在と将来につながっているものだ。今とこれからのためになるものだ。当サイトの姿勢でありたい。

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